「離乳食で乳製品はいつからあげていいの?」「アレルギーが心配で不安…」、そんなお悩みを保護者の方はお持ちかもしれませんね。乳製品には、ヨーグルト、チーズ、牛乳など、さまざまな種類があります。
離乳食におけるそれらの乳製品の始め方や注意点、アレルギー対策について、管理栄養士がわかりやすく解説します。
離乳食(補完食)の指導の元になっているのは、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」です。
離乳食は、生後5〜6ヶ月頃から開始します。
最初は、おかゆ(米)から始め、慣れてきたら、じゃがいもやにんじん等の野菜、果物、さらに慣れたら豆腐や白身魚、固ゆでした卵黄など、種類を増やしていくとされています。
離乳が進むにつれ、「魚は白身魚から赤身魚、青皮魚へ、卵は卵黄から全卵へと進めていく」「食べやすく調理した脂肪の少ない肉類、豆類、各種野菜、海藻と種類を増やしていく」と記載されていて、離乳食は生後何ヶ月から何を食べましょうとは本来決まっていません。
乳製品については、この流れの中で、「ヨーグルト、塩分や脂肪の少ないチーズも用いてよい」とされています。
では、離乳食に乳製品をいつ頃から、どのように用いていったらいいのでしょうか。具体的にみてみましょう。
「授乳・離乳の支援ガイド」では「ヨーグルト、塩分や脂肪の少ないチーズも用いてよい」とされています。
これは離乳の進行に応じて与えることができるという意味であり、具体的な月齢は明記されていません。
離乳が進む段階で食品の種類を増やしていく中で取り入れることができるとされています。
ヨーグルトは、加熱をせずそのまま食べることができます。
しかしながら、ヨーグルトは冷蔵庫に保管しているので冷たいため、赤ちゃんがびっくりしてしまうことがあります。
ヨーグルトを離乳食であげる時は、電子レンジで数秒あたため、常温程度にしてからあげると、より食べやすいでしょう。
基本的に食べることはできますが、量は少しにしておくのがおすすめです。
衛生面からは、出荷前にリステリア菌の検査を実施していないナチュラルチーズ、製造工程に加熱殺菌工程がないナチュラルチーズは加熱して使うほうが安心です。
チーズは冷めて硬くなってしまったりする特性や、塩分が多いので、塩の代わりに少しだけ粉チーズを使うなど、調味料として使う程度にするといいでしょう。
牛乳については、「牛乳を飲用として与える場合は、1歳を過ぎてからが望ましい」と明記されています。
これは調理に使う場合と、飲み物として与える場合で区別されているということです。
1歳までは、ごくごく飲むのは母乳(または育児用ミルク)が望ましく、牛乳はそれらの代替にはなりません。
育児用ミルクには、牛乳には少ない鉄が豊富に含まれるほか、DHA・EPAなど赤ちゃんに必要な栄養が含まれています。
牛乳は残念ながら母乳や育児用ミルクの代わりにはなりませんので、ごくごく飲むことは1歳までは避けましょう。
しかし、料理に使う食材としては、離乳食期でも牛乳を使うことができます。
では、乳製品は、最初はどのくらいの量からはじめるといいのでしょうか。
離乳食で初めて乳製品をあげる場合は、「最初は少しずつ」にしておくと安心です。
理由は、アレルギーが出ても症状が大きくでないようするためや、少しずつからだに慣らすためであり、少しだけにしてもアレルギー反応が出る場合もあります。
残念ながら、こうやってあげたら乳アレルギーを防げるというような離乳食方法は、現在のところありません。
しかしながら、アレルギーがないにもかかわらず、アレルギーがこわいからと離乳食の開始を遅らせることは推奨されていません。
育児用ミルク(乳成分を含むもの)を今も飲んでいるのであれば、他の乳製品でアレルギーになる可能性はほとんどありませんので、アレルギーをこわがる必要はないでしょう。
しかしながら、現在、育児用ミルクを飲んでいない場合は、初めて乳製品を摂るときには、少しずつから始めるとよいでしょう。
また、以前はミルクを飲んでいたけど、今は飲んでいないという場合も同様に「少しずつ」にしておくと安心です。
厚生労働省のガイドには「1さじずつ」としていますが、この「1さじ」は「少し」を意味している単語であるため、量を決まりにしているわけではありません。
それでも量が気になる場合は、下記の数量を意識してください。
●牛乳・ヨーグルト 小さじ1 以下
●粉チーズ 1g程度
これらは、特に数量の決まりはない中で、不安な方に対して提案するものです。
この量であればアレルギーがでないという量ではありません。
チーズがヨーグルトなどと比べて少ない理由は、塩分や油分を含むためです。
乳児期に多いアレルギーは「鶏卵・牛乳乳製品・小麦」となります。
つまり、乳製品もアレルギーが多い食材の1つです。しかしだからといって、避け続けることはあまりよくはありません。
特に避けたりすることなく、ほどよく離乳食に乳製品を摂り入れていきましょう。
アレルギーの強さの考え方
乳製品のアレルギーの強さは、タンパク質の量と比例します。
バターなど脂が多くタンパク質が少ないものは、大丈夫であっても、よりタンパク質の多い牛乳やヨーグルトをたくさん摂取すれば、アレルギーの症状が出ることもあります。
不安なことがあれば、かかりつけの小児科や地域の保健センターに相談してみてください。
よくある質問
Q: 毎日ヨーグルトをあげても大丈夫ですか?
目安量の範囲内であれば、毎日あげても問題はありません。ですが、他のタンパク質源(魚、肉、豆腐など)とのバランスも考えることが大切です。なにかに偏るようなことがないようにしたいですね。
Q: ヨーグルトは温めたほうがいいですか?
ヨーグルトは基本的に加熱する必要はありません。しかし、ヨーグルトは冷蔵庫で保管するものなので、赤ちゃんには冷たすぎます。人肌や室温程度にしてからあげたほうがいいですね。
Q: 低脂肪牛乳を使っても大丈夫ですか?
離乳期は成長のためにエネルギーが必要な時期です。特に制限がない限り、普通の牛乳を使用するとよいでしょう。また、どんな牛乳であれ、1才になるまではごくごく飲むのは避けて母乳や育児用ミルクにしましょう。
まとめ
・ ヨーグルト、塩分や脂肪の少ないチーズは、離乳の進行に応じて用いてよいとされています。
・ 牛乳を飲用として与える場合は、1歳を過ぎてからが望ましいとされていますが、離乳食には使うことができます。
・ はじめて乳製品をあげるときには少しからはじめ、少しずつ量を増やす。
・アレルギーを心配して離乳の開始を遅らせることは推奨されていません。
・食物アレルギーが疑われる症状がみられた場合は、自己判断せず必ず医師の診断を受けましょう。
お子さんの健康状態や発達には個人差がありますので、気になることがある場合は、かかりつけの小児科医や管理栄養士にご相談ください。