離乳食のチーズの選び方と赤ちゃんに安心な与え方

乳製品の話

母子栄養協会 管理栄養士監修

チーズを使った離乳食

「離乳食にチーズって使っていいのかな?」「いつから使えばいいのかな?」と不安になったりしますよね。

チーズは赤ちゃんにとって“調味料のように風味づけできる食材”として便利ですが、利用するときのポイントを知っておくと安心ですよ。

離乳食でのチーズの正しい選び方と使い方を管理栄養士が解説します。

離乳食におけるチーズの栄養価

チーズは「カルシウムが多い」「たんぱく質が豊富」といったイメージがありますが、離乳食では“栄養源としてたくさん食べさせる”というよりは、風味付けの役割がメインになります。

そのため、チーズは栄養価を期待するものではなく、料理の味にバリエーションを加える食材として捉えるとよいでしょう。

うまみが豊富なチーズは、塩単体では味わえないような複雑な味が加わるため、離乳食に使うと、さらにおいしくなりますよ。

月齢別チーズの種類と選び方

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、「ヨーグルト、塩分や脂肪の少ないチーズも用いてよい」とされています。

これは離乳の進行に応じて与えることができるという意味で、離乳食でチーズを開始する具体的な月齢は明記されていません。

月齢別おすすめチーズ

離乳初期(生後5〜6ヶ月頃)

基本的には使用しません。

しかし、離乳初期にチーズをあげてはいけないということではありません。

この時期はまだ食材をペーストにした素材の味だけで大丈夫です。

はじめて乳製品をあげる場合にはごく少量がいいですね。

乳製品を試したいけど怖いという場合には、粉チーズをほんの少しというのもいいかもしれません。

(ただし、量が増えればアレルギーが出る可能性はあります)


チーズの使い方
使いたい場合は、粉チーズを1g程度(ほんの香り付け程度)、おかゆや野菜ペーストに少量混ぜる程度にとどめます。

離乳中期(生後7〜8ヶ月頃)

おすすめチーズ

  • 粉チーズ
  • カッテージチーズ(低塩分・低脂肪)

チーズの使い方
塩を含むので、少しだけ調味料として使う程度がおすすめです。

粉チーズなど1〜2g程度を料理の風味付けにします。
カッテージチーズであれば、野菜や果物などを和えるのに使うことができます。

量は特に決まりはありませんが、10g程度がいいかもしれません。

離乳後期(生後9〜11ヶ月頃)

おすすめチーズ

  • 粉チーズ
  • カッテージチーズ
  • スライスチーズ
  • シュレッドチーズ

チーズの使い方
粉チーズだけではなく、スライスチーズやシュレッドチーズは5g程度を使用することができます。「加熱用」とパッケージに記載があるシュレッドチーズは、必ず加熱をして使いましょう。

ただし、チーズは冷めると硬くなることがあるので、全体がかたまらないように少量にし、冷めすぎないうちに食べるといいでしょう。

ブルーチーズなどは香りや味のクセが強いので、避けておくといいでしょう。

離乳完了期(生後12〜18ヶ月頃)

おすすめチーズ

  • 粉チーズ
  • カッテージチーズ
  • スライスチーズ
  • シュレッドチーズ

チーズの使い方
スライスチーズやシュレッドチーズは5〜10g程度が目安ですが、チーズの量だけに目を向けるのではなく、かたくならないか、塩分を摂りすぎないかを考えましょう。

大人が食べて味がしっかりしていると感じる場合は、味が濃い可能性があります。離乳食の味付けは「ほんのり薄味」を心がけましょう。

チーズの商品選びでは、塩分に注意

なぜ塩分に注意が必要?

私たち大人だけでなく、赤ちゃんも、塩分のとりすぎには注意が必要です。

赤ちゃんはこれからはじまる長い食生活のスタート地点なので、あまり塩分の味に慣れすぎないようにするのがよいでしょう。

チーズの塩分

プロセスチーズは日本食品成分表によると、100gあたり食塩相当量が2.8gとされています。これは、スライスチーズ1枚(20g)あたりにすると、0.56gの塩が含まれていることになります。

チーズはうま味も豊富なので、おいしくてついたくさん食べてしまいがちです。

しかし、9〜11か月の離乳食から摂る塩分は、1食当たり0.1gくらいの塩分にとどめておきたいものです。

このことから、チーズは1歳未満はだいたい5g程度にとどめ、たまにつかうという程度がいいかもしれませんね。

また、脂肪分にもちょっと気を付けてみましょう。

チーズスプレッドや、クリームチーズは脂肪分が多いので、赤ちゃんにとってはあまり好ましくありません。あげる場合は少しにしましょう。

衛生面からは、出荷前にリステリア菌の検査を実施していないナチュラルチーズ、製造工程に加熱殺菌工程がないナチュラルチーズは加熱して使うほうが安心です。

チーズに使われる食品添加物

チーズには、食品添加物が使われることがあります。

例えば、セルロースは、シュレッドチーズや粉チーズがくっつくのを防ぐために使われる食品添加物です。

他にも、乳化剤(リン酸塩など)やpH調整剤が使われることがあります。

いずれもこれらは国が定めるADI(一日摂取許容量)を大きく下回る量ですので、問題ありません。

離乳食におけるチーズの調理法

1.粉チーズを加減して使う

粉チーズは少量で風味が出るため、調味料として使うのがおすすめです。

1回の使用目安は1〜2g程度、塩の代わりに使いましょう。

また、丸のみしてしまいそうな、かたいチーズ(スモークチーズやひとくちチーズなど)は避けます

2.スライスチーズやピザ用シュレッドチーズをごく少量使う

味付けに悩んだら、スライスチーズやシュレッドチーズを少量使ってみると、うま味と塩味が加わり、食べにくい食材もおいしく食べることができます。

チーズを使った離乳食レシピ4品

【離乳後期】かつおチーズおやき

材料(約1回分)

作り方

  1. 耐熱容器にご飯と水を入れてほぐし、電子レンジ(600W)で1分加熱し蒸らす
  2. ①、チーズ、かつお節を混ぜ合わせる
  3. 小判型に12個成型し、フライパンで両面がきつね色になるまで焼く
  4. 1回分を3個として、残りはラップに包んで冷凍する。解凍時は電子レンジ(500w)で20秒ずつ様子を見ながら加熱する

【離乳後期】かぼちゃのチーズ和え

材料(約1回分)

作り方

  1. 冷凍かぼちゃはラップをし、電子レンジ(600W)で40秒加熱する
  2. かぼちゃの皮をとりのぞき、残りをつぶす
  3. ②と細かく切ったチーズを和える

【離乳完了期】チーズリゾット

材料(約1食分)

作り方

  1. 釜あげしらすは塩分を落とすために湯通しする
  2. ブロッコリーは穂先を細かく刻む
  3. 鍋に、ご飯としらす、ブロッコリー、牛乳をいれ、弱火で5分加熱する。仕上げにチーズを加え、ひと煮立ちさせる

【離乳完了期】ピザコロッケ風

ピザコロッケ風

材料(約5食分)

作り方

  1. じゃがいもは皮をむいて芽をとり、10等分ほどに切り、耐熱容器に入れ電子レンジ(600W)で2分加熱して混ぜ、さらに2分加熱し、つぶす
  2. ピーマンをみじん切りにして水でさらし、電子レンジ(600W)で20秒加熱する
  3. じゃがいも、ピーマン、ケチャップ、チーズチーズを混ぜ、電子レンジ(600W)で20秒加熱する
  4. 小判型に10個成型し、フライパンで炒ったパン粉をまとわせる

    ※1食分は2個。冷凍する際は、1つずつラップに包む

チーズのフリージング(冷凍方法)

シュレッドチーズは冷凍することができます。

冷凍しておくと、離乳食などに少しだけ使う時も便利ですね。


チーズをいれた離乳食も冷凍は可能なことが多いです。

しかし、チーズをいれる/いれないに関係なく、冷凍には

  • 清潔に作る
  • 小分けにする
  • ラップや専用袋などで密封する
  • 粗熱をとってから急冷する

ことが大切です。また、2週間以内に食べきれると安心ですね。

まとめ

チーズはうま味があるので、赤ちゃんも大好きな味です。

しかしながら塩分が多いので、たくさん使わないように注意が必要です。


塩分があるものは調味料として使う程度がいいでしょう。

チーズは乳製品なので初めてあげるときは少量から始め、アレルギー症状が出ていないか様子を見ながら進めてください。

気になることがある場合は、かかりつけの小児科医や管理栄養士、地域の保健センターにご相談ください。

【参考文献】